99%のWebサービスが集客できずに消えていく理由

新しいWebサイトは砂漠に店を構えるようなもの

新しい店を砂漠のど真ん中に構えたところで、世の中の人は店に行く術どころか、その存在すら知りません。まずは存在を知ってもらう必要があります。

そこで多くの人が考えるのが検索エンジンからの誘導です。Googleサーチコンソール上からサイトマップを送信したり、URLを送信して自身のサイトへのクロールを申請し、インデックスを促します。

Webサービスを一度でも自分で運営された人ならわかると思いますが、この方法だけでは全く人は来ません。なぜならグーグルにインデックスされても検索結果の上位に表示されず、クリックされることがないからです。また、今までにない新しい概念のサービスなど、そもそも検索されるようなワードに全く絡んでいないWebサービスもあります。

最近のグーグルのアルゴリズムは、コネのない新しいサイトに対して厳しいです。自分で内部SEOをがんばったところで所詮は自サイト内だけでの話。検索結果の上位に表示されるにはグーグルから高評価を受けている他サイトからのリンクが必要です。これを得るためにはサイトを作ったときと同等、またはそれ以上の労力を集客に割く必要があります。これは片手間でできるようなことではなく、全力を注ぐ必要があります。

プロダクトが良ければ自然と訪問者が集まるという勘違い

Webサービスの開発者は、皆自分のプロダクトに自信を持っています。そこにありがちなのがサービスリリース後に、「まだサービスとして機能が充実していないから開発に力をいれよう。機能が充実してくる頃には自然と検索エンジンに認識され、訪問者も来るようになっているはずだ。」という考えです。

この考えを元に進んでしまうと、サイトの開発を継続して機能を充実させても結局集客ができておらず、あわてて集客の施策を開始、それでもうまく集客できずに資金が尽きてサービス終了・・・。となります。

大手オンライン決済サービスPayPalの創業者、Peter Thielさん(@peterthiel)は以下のように言っています。

差別化されていないプロダクトでも営業と販売が優れていれば独占を築くことはできる。逆のケースはない。

つまり、プロダクト間の勝敗を決するのはプロダクトの出来ではなく、マーケティングの差だということです。もちろんプロダクトが一定水準以上の出来であることが前提条件ですが、プロダクトよりもマーケティングの方が重要。これは胸に留めておきたいポイントです。

私はこの発言を、馬田隆明さん(@tumada)によるスライドで知りました。スタートアップのマーケティングに非常に参考になる内容になっています。興味のある方は是非読んでみてください。

マーケティングを捨てよ、サポートへ出よう 事例から見るスタートアップ初期におけるユーザー獲得 (SlideShare)

馬田隆明さんのポートフォリオサイト
https://takaumada.com

複数書籍を出版されていて、これは一番最近出版されたもの
成功する起業家は「居場所」を選ぶ 最速で事業を育てる環境をデザインする方法

インターネットの世界で徳を積んでいない

サービス開始直後からサービスを軌道に乗せてしまう人が稀にいます。そのような人のインターネット上の活動を見てみると、日頃から人の役に立つ情報をブログやツイッターで発信していたり、オンラインのコミュニティで活発に発言していたりなど、何かしらの他者への貢献をしています。

このような人が新しいサービスを始めると、ブログの読者や、ツイッターのフォロワーの間で「応援しよう!」という流れが起き、ツイッターでそのサービスの情報を拡散したり、ブログで記事にしたりしてくれます。

この、サービス運営者本人ではない、第三者によるレビューや、口コミによる評判がサイトを宣伝する上で非常に重要で、サービス運営者が直接宣伝を行うより遥かに強力な宣伝効果があります。逆にこのような活動をしていない人は、上記の様な流れが全く起きないため、スタート時点でかなりの差がでます。

サービス開始初月から流通額70万円を達成したサービス「MENTA」
https://menta.work

MENTAは、入江慎吾さん(@iritec_jp)が個人開発で作った、メンターを探せるマッチングプラットフォームです。サービス開始前に200名のユーザーを集めていたそうですが、この200名という数字は、サービス開始前に声掛けをいくらがんばったところで到底達成できない数だと思います。現在ではサービス内容の良さもあいまって、月間流通額が1,500万円を突破しているそうです。入江さんのnoteに、うまくサービスを立ち上げるヒントが詰まっています。気になった方は、このnoteをMENTA公開前の記事からチェックしてみてください。自身のYouTubeチャンネルでは、Webサービスを作る上でのノウハウも公開しています。

また、堀江貴文さん(@takapon_jp)がYouTube上で、自身が主催のオンラインサロン「HIU」内での、以下のようなエピソードを紹介していました。

HIU内では、個々のメンバーによって次々に新しい事業が立ち上がるが、それらの事業をデザイン面でよく手伝ってるメンバーがいた。あるとき、そのメンバーが自分で事業を立ち上げるとなったときに、たくさんの人が手伝いたいと声をあげた。

このエピソードからわかるように、日頃から自分のできることで他者に貢献することで、自身に大きな助けとなって返って来ることがあります。

堀江さんのYouTubeチャンネルでは、事業をしていく上で参考になる情報をたくさん発信しています。興味のある方は是非ご覧ください。

ホリエモンチャンネル (YouTube)

あと、この記事を書いていて気づいたんですが、いつの間にか「堀江貴文イノベーション大学校ガチスタートアップ支援部」という、HIUとは別のオンラインサロンが立ち上がっている模様。以下紹介文です。

HIUで鍛えられた少数精鋭のメンバーが参加するサロン。堀江貴文がメンバーの考えたビジネスプランに対してコミットしアドバイスをし、月に1度飲み会も行っています。無駄な議論は一切排除。本気の人だけのスピード感を体験できます。

このオンラインサロンへの参加条件は、HIUの在籍経験1ヶ月以上。月会費は11万円。月1回のオフ会有り。毎月11万円を払えて堀江さんから直接アドバイスが欲しい人はどうぞ。

かっこよく見られたい気持ちが邪魔をしている

スマートにサイトの宣伝活動を行おうとすると、一見泥臭い手段で宣伝を行うことを躊躇してしまいます。例えばツイッターで自分のサービスに興味がありそうな人を片っ端からフォローしていく。のような手法です。

やはりフォロワー数以上にフォローしている数が多いアカウントよりも、自分がフォローしている数は少ないのに、フォロワーはたくさん!という状態の方が見栄えがします。でもかっこよく見られたい気持ちがあると、この「片っ端からフォローしていく」というやり方を実行できません。それをやるとかっこ悪いアカウントになってしまうからです。

この手法は大きな効果こそ見込めないものの、確実に効果があります。特にサイト公開初期においては検索エンジンからの流入が見込めないため、最大の訪問者獲得経路になり得ます。それをかっこよく思われたいの一心でやらないのは非常にもったいないことです。

ではどうすればいいか?

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恥を捨てて全力で宣伝活動に取り組む

まずWebサービスのTwitterアカウントを用意し、万人には刺さらずとも自分が有用だと思う情報を1日に複数回配信します。次に自分のサービスに興味がありそうな人を片っ端からフォローしていきます。

例えば私のサービスの場合、カメラがテーマなので世界中にフォロー対象となる人がいます。カメラがテーマだとフォロー対象者を見つけるのは極めて簡単で、例えばカメラメーカーの公式アカウントをフォローしている人や、カメラに関する情報を発信しているWebメディア...、日本だとデジカメ Watch、海外だとDPREVIEWなどのフォロワーが対象となります。

私はアカウントを国別に用意して、それぞれの国にローカライズした内容を、その国の言語で配信しています。実際の効果ですが、日に10~40程度の新規訪問者があります。中にはこれをきっかけに私の個人アカウントまでフォローしてくれる人もいて、そういうことがあると直接お礼こそ言いませんが、いつもうれしく思っています。

例えば私がうれしかったツイート

他にもうれしかったツイートはありますが、1つだけ紹介させてもらいました。

この施策は一見単純で簡単そうなのですが、個人でWebサービスを運営しているとなると、なかなか負担になります。なので私はTwitter APIを利用して自分で簡単なツールを作って運用しています。無料・有料のツールもあるみたいなので興味がある方は探してみてください。

ブログなどで積極的に情報発信する

やはり自分のサービスと同じテーマを扱ったコンテンツマーケティングが、サービスの宣伝には最も効果的です。嫌悪感を生みやすい直接的な宣伝を、嫌悪感を生むことなくできる上、検索エンジンからのサイトの評価を上げる上でも有効です。

ただ、中にはそれができない・やりにくい質のWebサービスもあります。そういう場合は、自分がいいと思ったWebサービスについてのレビュー記事を書いて、記事を書いたことをツイッターでツイートします。例えば私は最近以下のようなレビュー記事を書きました。

地方移住を考えている人に知ってもらいたいサービス「flato」

今読むと、もうちょっとうまく書けたんじゃないかという反省もありますが、記事を書いたことを@付きでツイートしたところ、サービス公式アカウントや、運営会社代表の宮城浩さん(@miyahiro_flato)にリツイートしてもらうことができました(ありがとうございます!)。

Webサービス運営者はツイッターでエゴサーチしています。特にサービス開始間もないとか、新しい機能を追加したタイミングなどはよく見ています。そして第三者によるレビューの宣伝効果の高さを理解している運営者なら、文章が稚拙とか、内容に誤りがない限り、リツイートして記事を拡散してくれる可能性が高いです。

Webサービスのレビュー記事以外でも、自分の持っているノウハウを記事にするのもいいです。記事はブログやnoteQiitaといったサービスの中から適切な媒体を選んで投稿します。

この方法はコンテンツマーケティングと比べて一見遠回りですが、他者に有用な情報を提供することで自身のフォロワーを増やしつつ、おまけで自分の運営しているサービスを知ってもらう。という流れを作ることができます。とにかくまずは他者に十分貢献して、急がば回れで質の良いリンクをもらおうというイメージです。

気をつけなければならないのは、記事を書いても人に読んでもらえないと意味がないということ。なので各媒体の機能を理解し、利用ユーザー層を踏まえた上で最も拡散されやすそうな媒体に投稿します。

例えば、はてなブログでは、他のはてなブログの記事に対してリンクすると、リンク先の記事を書いたユーザーに、はてなサイト上で通知されます。このような機能はnoteやQiitaにもあり、この機能を上手に使うことで、たくさんの人に見てもらう機会を得ることができます。要はこれらの機能に限らず、自分の書いた記事の中で、「いかに他者をいい形で巻き込むか」という点が、たくさんの人に記事を読んでもらうためには重要です。

(私を巻き込んでくれる方も大歓迎です!)

ちなみにこのブログは、はてなブログの有料プラン、はてなブログProを利用して書いています。はてなブログを選んだ理由は先にも書いた、「自分のはてなブログから他のはてなブログにリンクしたときに、リンク先のブログのユーザーに通知がいく」という機能の存在が大きかったからです。また、独自ドメイン使用と、デザインのカスタマイズを柔軟にしたかったので有料プランにしました。1日あたり33円程度でサーバーの管理をすべて引き受けてもらえると考えればお得です。年契約にすればもっと安く利用できます。

これからコンテンツマーケティングを始めたいという企業には、最近リリースされた、はてなブログBusinessがおすすめです。

はてなでは、これまでコンテンツマーケティング用の法人向けブログサービスとして、はてなブログ Mediaを提供していましたが、こちらは月額7万円~と、はてなブログBusinessよりも料金が高い代わりに、はてなブログBusinessにはない、「はてなブックマークからの独自誘導枠」という広告サービスと、「コーポレートサイトやランディングページにも利用可能」という機能を備えたサービスでした。

それに対して、はてなブログBusinessの料金は月額2,980円~と、低コストでコンテンツマーケティングを開始することができます。はてなブログBusinessのメリットを最大限享受できるのは、「既存サイトに後付けでブログを追加したい」というケースです。このケースであれば、はてなブログ Mediaの、「コーポレートサイトやランディングページにも利用可能」という機能は不要ですし、はてなブログBusinessの特徴でもある、サブディレクトリオプション(+月額15,000円)を利用することで、すでに運用中のサイトと全く同一のドメインで企業ブログを開始できます。

運用中サイトと同じドメインでコンテンツマーケティングを行うメリットについては、株式会社はてなの大西康裕さん(@yasuhiro_onishi)と、株式会社JADEの辻正浩さん(@tsuj)の対談記事を読むと、よく理解できます。

はてな・大西とSEO専門家・辻正浩が語る、企業ブログによる情報発信のこれから

もし、より良いサイトの宣伝方法を知っていたら、是非私@jsai2495に教えてください。また、この記事の内容がよかったと感じてもらえたら、ツイッターでシェアしたり、はてブしてもらえるとうれしいです!

今後このブログでは、インターネットに関する話題について書いたり、私が開発しているカメラの価格比較サイトnukeni.comを一人で開発をしていく中での失敗や試み・得たノウハウなどをシェアする予定です。

ちなみに近々書くことを予定している内容の1つは、デザイン素人である私がどうやってnukeni.comのロゴからレイアウトまでを1人で完成させたかを詳しく解説する予定です。記事を追加したらツイッター(@jsai2495)でお知らせします。